子どもがスマホをいじり続ける

 【質問】中学生と小学生の子ども2人を持つ父親です。2人とも朝から晩までスマホをいじり続けています。中毒のような状態です。インターネットのユーチューブやゲームに熱中し、毎日夜遅くまでやっています。注意しても全くやめません。子どもの体調が心配です。スマホやパソコンを長時間やり続けると、健康にはどのような悪影響があるのですか。具体的に症例を挙げることで、子どもに注意する際、少しでも効果があるかと思います。

ゲームする時間を明確に

【答え】田山正伸院長・田山チャイルドクリニック(徳島市北矢三町3) 

 いわゆるネット依存と言われる状態です。ネット依存は、勉強や仕事といった生活面や体や心の健康面よりもインターネットの使用を優先し、使う時間や方法を自分でコントロールできない状態。ネットの過剰使用があり、明確な体や心の問題が起きます。もしくは明確な家族的、社会的問題が生じます。

 健康に及ぼす悪影響は次の通り。

 身体への影響は①視力の低下②睡眠不足③運動不足④肩こりや頭痛⑤体のだるさ―です。

 心への影響は①感情のコントロールができない②攻撃的になる③相手の表情を読み取れない④現実の社会とネット社会での常識のずれ⑤現実の社会との関わりが面倒になる⑥人間不信になる⑦うつ病や他の心身症を引き起こす―です。

 社会性への影響は①睡眠不足で朝起きられない②学校に行けない③現実の人間とコミュニケーションができない④ニートになる可能性―です。

 久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)の樋口進院長によると、ネット依存の90%がゲーム障害とのことです。WHO(世界保健機関)は新たな病気として2019年国際疾病分類に加えました。ゲーム障害は理性をつかさどる脳の前頭前野の働きが悪くなり、本能と感情をつかさどる大脳辺縁系の働きによって支配され、依存状態から抜け出すことができなくなります。

 ゲーム障害は①時間のコントロールができない②他の生活上の関心事や日常の活動よりゲームを優先する③ゲームによって問題が起きているにもかかわらず続ける④日常生活に著しい支障がある―が具体的な症例です。4項目の全てに該当し、1年以上続く場合に診断されます。症状が進むと治療が困難になり、専門病院への入院治療が必要になります。

 ゲーム障害から子どもを守る予防方法は、ゲームを始める年齢を遅くすることです。すでにゲームを始めている場合は、1日のゲームをしてもいい時間やゲームができる時間帯・場所を明確に決めることです。そして子どもの意向を取りいれることが大切です。さらにゲーム以外の生活を充実させることで予防できると言われています。

 子どもに問題が生じた時は小児科医に相談してください。

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