心肺蘇生法について学ぶ生徒=6日、阿波市土成町吉田の土成中学校

 日本赤十字社徳島県支部は7月から、新型コロナウイルスの影響で中止していた出前の救急救命講習を再開した。ウイルス感染症対策として、成人の心停止には人工呼吸を行わずに胸骨圧迫と自動体外式除細動器(AED)による救命を図るよう指導する。講習では感染予防のため実技は行わず、当面は座学を中心に対処法を教える。

 県支部は3~6月に計33件の講習を予定していたが、全て取りやめた。緊急事態宣言や都道府県をまたぐ移動自粛要請が解除されたことを受け、7月からの再開を決めた。

 再開後の講習では、感染症対策を重視した心肺蘇生法などを紹介する。厚生労働省が示す指針に基づき、人工呼吸を行わずに胸骨圧迫とAEDによる電気ショックを行うとしている。ただし子どもの心停止は窒息や溺水など呼吸障害を原因とする例が多く、人工呼吸の必要性が高いとして禁止しない。

 具体的な手順としては▽傷病者に対する声掛けは顔を近づけすぎない▽胸骨圧迫時は飛沫などを防ぐためハンカチやタオルなどを傷病者の鼻と口にかぶせる▽救急隊員に引き継いだ後は、せっけんと流水で手と顔を十分に洗う―などの対策を解説している。

 6日には阿波市土成町の土成中学校で1年生45人に講習を行い、生徒は動画でAEDの使用方法や胸骨圧迫のこつを学んだ。