徳島市の阿波踊りの主催団体として発足する「市阿波おどり実行委員会」の下部組織に当たる運営協議会に、市観光協会の会員として昨年まで実行委を支えてきた阿波おどり振興協会が参加を見合わせることが24日、分かった。遠藤彰良市長が定例記者会見で明らかにした。

 市は運営協を25団体で構成するとして、そのうち1団体である振興協に今月上旬、参加を要請していた。市観光協会は市の申し立てにより徳島地裁から破産手続きの開始決定を受けており、振興協は「市が提案している運営協に参加すると、全国の阿波踊りファンに誤解や混乱を招く恐れがある」と説明している。

 運営協は25日に初会合を開き、振興協を除く24団体で発足する。遠藤市長は会見で、振興協が途中から運営協に参加することを歓迎する意向を示した上で、振興協に所属する有名連16連は、阿波踊りには参加する見通しだとした。

 26日に初会合を開く新たな実行委は阿波踊りの事業計画作成、準備、運営、決算を担う。運営協は実行委に意見を述べ、踊りの開催を支援する。