10日午後6時50分ごろ、徳島県三好市池田町トウゲの国道を歩いて横断していた近くの警備員宮内義博さん(69)が、宮崎市熊野の大学4年田埜誠士郎さん(22)運転の乗用車にはねられた。宮内さんは路上で転倒し、田埜さんの後続車にひかれた。三好市内の病院に運ばれたが約2時間50分後、外傷性出血性ショックで死亡した。宮内さんをひいた車は現場から走り去った。県警が道交法違反(ひき逃げ)の疑いで捜査している。
三好署によると、逃走車は白っぽい色。県警は目撃者から車の特徴を聞き取ったり、現場付近の防犯カメラを調べたりして特定を進めている。
現場は、徳島自動車道井川池田インターチェンジ(IC)出入り口の交差点の西約300メートル。片側2車線の直線道路で中央分離帯がある。横断歩道はない。
宮内さんは国道を北から南に渡っており、田埜さんは路側帯寄りの車線を西に向かっていた。宮内さんは田埜さんの車の右前部分に当たり、中央寄りの車線に飛ばされた。
田埜さんは路側帯寄りの車線に車を止めた後、車内で110番。事故に気付いた後続車の2人が、中央寄りの車線に立ち、宮内さんがひかれないよう通行車両に注意を促したが、2人の脇を2台がすり抜け、このうち1台が宮内さんをひいた。
宮内さんは友人と食事をした後、現場の反対車線側にある駐車場まで車で送ってもらい、道路を横断して自宅に戻る途中だった。田埜さんは宮崎市の自宅から池田町の親族宅に向かっていた。