のどかな徳島県鳴門市瀬戸町の島田島で、威風を放つコンクリートの白い建物がある。1981年に建て替えられ、2010年から休校となっている島田小学校。モダニズム建築の権威と呼ばれた元京都大教授・増田友也氏(1914~81年)が手掛けた学校施設の集大成とされる。

 

 山の傾斜に合わせた階段状の建物を、やや低めの上空70メートルから見ると、要塞(ようさい)と評される校舎のスケールと層がよく分かる。老朽化は避けられないが、格子状のガラス窓や自然光を取り込むための吹き抜けなど、独創的な空間哲学を垣間見ることができる。

 

 現在は島田島ハーフマラソンの発着点や災害時の避難所など、島の拠点として活用されている。「卒業生もようけ地元に残っとるしな」と話す地元の高齢者は、色あせない建物と魅力と自身の思い出をだぶらせ、存続を願っていた。※特別な許可を得て撮影しています。