思いがけないプレゼントだった。19日に鳴門オロナミンC球場で行われた徳島県高校優勝野球大会(県高野連主催)1回戦で生光学園に敗れた阿波。試合後、県内唯一の女子野球部員である吉本りりかさん(17)=3年=に、鳴川真一監督(44)から”背番号“の入ったユニホームが贈られた。
3年生にとって「最後のミーティング」が終わろうとしていた頃、鳴川監督が「昨日の晩、縫ってきました」と声を張り、差し出した。ユニホームの背中には、吉本さんが練習に励んできた二塁手のレギュラー番号を示す「4」が付けられていた。
その前には、岡島辰磨主将(17)が、審判から記念にもらった試合球を手にして「このボールは、りりかにあげようと思う」と仲間に伝え、涙ながらに渡した。
吉本さんは早速真新しいユニホームに袖を通し、「びっくりした。ボールと共に見える所に置き、悔しいときに頑張ろうと思う原動力にしたい」と話した。