阿波踊りのフィナーレを飾る有名連の総踊り=徳島市役所前演舞場

 徳島市が新体制での開催を目指す今夏の阿波踊りについて、主催者となる新たな実行委員会の諮問機関「徳島市阿波おどり運営協議会」が25日、発足した。市中央公民館で初会合があり、事務局の市は、開催期間を例年通り8月12~15日の4日間とし、有料演舞場の料金値下げなどの案を示した。市、経済団体、徳島新聞社などでつくる実行委は26日に発足し、運営協で議論された案を審議する。

 初会合には市が参加を要請した25団体のうち、阿波おどり振興協会を除く24団体の代表者が出席。市経済部の須藤浩三理事を会長に、徳島大の玉真之介教授を副会長に選んだ。

 その後、事務局の市が今夏の事業計画案などを説明した。前夜祭や選抜阿波おどりの開催概要、チケットの販売方法、シャトルバスの運行など基本的には例年を踏襲し、予算規模も前年並みの2億9500万円を見込んでいる。

 変更点としては、有料演舞場の自由席の前売り券と当日券を100円値下げし、それぞれ800円、1000円とし、車いす席も800円値下げして前売り券千円、当日券1200円とする案が示された。また6年ぶりに元町の無料演舞場を復活させ、無料演舞場は3カ所にするとした。

 一方、市が「(昨年までの)ポスターには徳島の文字がなく、どこのイベントか分かりにくい」などとしてイベントの名称を「阿波おどり」から「徳島市阿波おどり」に変更するとした提案に対しては、委員から異論が出された。

 委員の一人は「県外の踊り子は、本場の演舞場で踊れたことに、涙を流して喜ぶ。本場が徳島なのだから従来通り『阿波おどり』とし、ポスターの下の方に徳島の文字を入れたらいい」などと述べた。

 公式ポスターは、キャッチフレーズを公募して5月下旬にも完成させるとした。