三好市で生まれたとされ、畿内を支配した戦国武将・三好長慶(1522~64年)を顕彰している同市と東みよし町の地元住民有志が、長慶の生涯を描いた紙芝居を作った。県西部との関わりに力点を置いた。福祉施設や小中学校を回って披露する。
紙芝居はA2判、8ページ。同市三野町にあった芝生城で生まれた長慶が12歳で初陣を飾り、43歳で亡くなるまでを紹介している。「理世安民」(民が安心して暮らせる世の中にする)を旗印として上洛(じょうらく)する場面がハイライトだ。
毎年11月に開かれる三好長慶武者行列まつり(実行委主催)に出演している東みよし町加茂、ダンス教室代表土井逸子さん(58)が「地元の人たちに長慶にもっと関心を持ってもらうきっかけにしよう」と企画した。長慶を顕彰する堺市の団体が作った紙芝居はあったものの、三好市の場面が少ないことから新たに作ることにした。
実行委の鈴木茂幹事務局長(67)=同市三野町加茂野宮、薬局経営=が脚本を担当。堺市の紙芝居を参考にしながら、長慶の生い立ちなどを詳しく書き込んだ。イラストは阿南市出身の漫画家、大東優也さん(25)が無償で提供した。
上演時間は12分程度。約8分半の短縮版もある。希望者には、紙芝居上演を収録したDVDを500円で販売する。問い合わせは土井さん<電0883(82)3667>。