※29日午前までの判明分

 全国で新型コロナウイルス感染が拡大する中、徳島県内でも感染事例の発生ペースが加速している。28、29両日に確認された人を含めて7月だけで17人に上り、6月までの6人の3倍近くになった。5月下旬に緊急事態宣言が全面解除されて以降、県境をまたぐ移動が活発化しているのが要因とみられる。県外を感染源とするケースが相次いでおり、市中感染の広がりが懸念されている。

 今月に感染が確認された7例目以降の17人のうち、少なくとも6人が県外から来たり県外へ出掛けたりしていた。10例目の感染事例となった20代女性は東京から来県し、徳島市に滞在中だった。11、12例目の20代男性と30代男性は5~22日、愛知県で開かれた研修会に参加し、22日の帰県後に陽性が判明。30代男性と同居する60代の父親も感染した。

 14~16例目は大阪市在住の家族3人で、鳴門市の親戚宅を訪れていた。最初に感染が分かった30代の父親は、来県の数日前から全身の倦怠感や吐き気などの症状があったという。

 症状を自覚しつつも県境をまたいで移動したり仕事に出掛けたりし、その後感染が確認されるケースが多い。

 感染経路が特定できない事例も出始めている。7~9例目となった石井町の男女3人や、17、18例目の50代男女は、県外での行動歴がないとされる。県内ではクラスター(感染者集団)の発生はないものの、感染源が不明な事案が増えれば、感染が一気に広がる恐れもある。

 県新型コロナウイルス感染症対策協議会の西岡安彦座長=徳島大学病院呼吸器・膠原病内科長=は「危機感は高まってきている。市中感染の可能性なども考慮した上で、一人一人が気を緩めず基本の感染対策に取り組むのが大切だ」と話した。