鳴門市大麻町で生まれ、巣立ちした3羽のコウノトリのうち、雌の「あさ」が20日午前6時半ごろ、巣から約110キロ離れた兵庫県三木市志染(しじみ)町で目撃された。大麻町の親鳥のなわばりから初めて離れ、親離れした。
同町内の男性が、コウノトリの野生復帰を支援している市民団体・日本コウノトリの会(兵庫県豊岡市)にメールで連絡。同会事務局を務める市民団体・コウノトリ湿地ネット(同)が足輪を確認し、あさと判明した。
湿地ネットによると、あさは午前6時半から8時まで、同町の田んぼで餌を捕ったり、羽を休めたりしていたという。
徳島県内の複数の観察者によると、あさは14日正午すぎに大麻町で確認されたが、15日以降は巣の周辺で見つかっていなかった。連日観察を続けている浅野由美子さん(44)=同町桧、パート従業員=は「事故に遭っていないか心配だったのでほっとした」と話した。
あさは6月2日に巣立ちし、8月下旬には単独で行動することが多くなっていた。
蓮となるはこの日、大麻町で確認されている。