徳島市の新町西地区再開発事業を巡る訴訟で、地権者でつくる再開発組合は22日までに、権利変換計画の不認可処分の取り消しなどを市に求める組合側の訴えを退けた徳島地裁判決を不服として、高松高裁に控訴する方針を固めた。29日に組合の臨時総会を開いて諮り、過半数の組合員の賛成が得られれば正式に決定する。

 組合によると、21日午後に組合事務所で開いた理事会で、「地裁判決の事実認定には納得できず、高裁でもう一度問いたい」などの声が上がり、理事10人のうち9人が控訴することに賛成した。22日から組合員62人に理事会の意向として書面で通知している。

 また、判決のあった20日に開いた理事会で森竹義浩理事長が「一身上の都合」を理由に辞任。新理事長に高木俊治専務理事を互選した。高木氏は徳島新聞の取材に、「(一審判決は)市民を助ける判決ではなかった。私たちは何も悪いことをしていないのに、なぜこんな目に遭うのかという思いがある。そうしたところも酌んでほしい」と話した。

 再開発事業を巡っては、昨年3月の市長選で事業の白紙撤回を掲げた遠藤彰良市長が当選し、市は推進から撤退に方針を転換。地区の土地・建物の価値を再開発ビルの床面や金銭に置き換える権利変換計画を不認可処分とし、着工直前だった事業は止まった。

 組合は事業の実施を求めて提訴したが、9月20日の判決では市長による権利変換計画の不認可の判断には「一定の裁量」があると認定した。