労使間のトラブルを扱う個別労働紛争解決制度で、2019年度に徳島労働局に寄せられた「いじめ・嫌がらせ」の相談は前年度を137件上回る542件となり、記録が残る10年度以降で最多を更新した。労働局は「人手不足で業務負担が増し、多くの労働者がストレスを抱えている。パワハラが労働問題だとの認識も広がり、声を挙げる人が増えた」と分析している。

 労働局によると、「いじめ・嫌がらせ」の相談では「上司から『給料泥棒。その仕事量でよく会社に来られるな。辞めてしまえ』と暴言を吐かれた」「店長から『お前はあほか、日本語分かるんか』と言われた。店長は客の前で商品を蹴飛ばしたり、首根っこをつかんで従業員を店外に放り出したりした」などといった事例があった。

 大企業にパワハラ防止対策を義務付けた女性活躍・ハラスメント規制法が6月に施行されており、労働局はこうした行為に警戒を強めている。中小企業は努力義務で、22年4月から適用される。

 制度に基づく民事上の個別労働紛争の相談は1570件(前年度比39件減)。種類別では「いじめ・嫌がらせ」が最多で、「労働条件の引き下げ・異動」が290件(92件増)で続いた。懲戒処分などの「その他の労働条件」は252件(117件減)、「解雇・雇い止め」は216件(17件減)と減少した。

 労働局が相手方を助言、指導したのは80件(33件増)で、弁護士らでつくる紛争調整委員会にあっせんを申請したのは24件(1件増)だった。