クラスターが発生した平成デイサービスセンター羽ノ浦=阿南市羽ノ浦町岩脇

 徳島県内の新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。5日、初のクラスター(感染者集団)が発生し、感染者も多方面に広がった。クラスターの舞台となった阿南市羽ノ浦町岩脇の通所介護施設「平成デイサービスセンター羽ノ浦」や、感染者が入所する施設では、消毒作業やPCR検査に追われるなど緊張感が漂った。関係自治体は対策会議を開き、職員が拡大防止に気を引き締めた。

 80、90代の利用者5人と30代の職員2人が感染した平成デイサービスセンター羽ノ浦では、午後5時ごろから報道陣が詰め掛けた。防護服に身を包んだ保健所職員約10人が、施設内の消毒作業や玄関先で施設職員らのPCR検査に当たった。施設職員は電話取材に「コメントはホームページに載せる」と述べた。

 ホームページで感染者が確認されたことを発表。当面の間、利用休止にするとし「利用者、家族、地域の皆さまにはご心配ご迷惑をお掛けして大変申し訳ない」と施設長名でコメントした。

 近くに住む80代女性は「身近なところで発生して恐ろしい。自分も感染しないように気をつけたい」と話した。

 80代の女性入所者2人の感染が判明した徳島市勝占町松成の軽費老人ホーム「ケアハウスエルベ」は、職員を除いて人の出入りがほとんどなかった。

 施設によると、約70人が入所。入所者は週2回、平成デイサービスセンター羽ノ浦を訪ねて利用しているという。先週の訪問時に1人の80代女性が感染後、仲の良かった80代女性にうつった可能性が高いとみられる。入所者と職員約80人のPCR検査や施設の消毒を行ったほか、入所者の外出禁止や面会の禁止などを決めた。

 小松島市大林町北浦の江藤病院は、感染した90代女性が入院していた。接触があったとみられる他の患者4人と職員23人のPCR検査を実施し、全員陰性だったと発表した。5日の外来診療は全て休診とし、6日以降の診療やリハビリは通常通り行う。

 一方、クラスターが発生した阿南市は、市役所で対策本部会議を開き、表原立磨市長ら35人が出席。危機管理部の職員が、感染した施設利用者らの症状や行動歴などを報告した。表原市長は「市民の不安は高まっている。問い合わせには丁寧に対応してほしい」と呼び掛けた。

 小松島市は、市役所で対策本部会議を開いた。市内の感染者が増えているとし、市職員が感染した場合の対応を検討。陽性確認後は職員の行動歴や濃厚接触者の情報を市民に開示すると決めた。