クラスターの発生を受け県の対応などを説明する飯泉知事(右)=県庁

 徳島県は5日、徳島、小松島、阿南各市の20~90代の男女11人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日の発表数としては最多で、感染確認は累計43人になった。4日夜に発表した2人を含む13人のうち7人は阿南市の通所介護施設の利用者と職員で、県は県内初のクラスター(感染者集団)と判断し、厚生労働省のクラスター対策班による調査を要請した。県民により一層の警戒を呼び掛ける「とくしまアラート」を6日午前0時に上から2番目の「感染拡大注意」に1段階引き上げた。新型コロナ特別措置法に基づき、感染拡大防止への協力を求める。

 県によると、通所介護施設は「平成デイサービスセンター羽ノ浦」で感染者は利用者の80、90代女性5人と30代女性職員2人。施設の利用者は一日20人程度で、入浴の介助などを受けていた。31例目の80代女性が3日に医療機関を受診し、4日の抗原検査で陽性となったのを受け、利用者や職員を検査した結果、6人の感染が分かった。感染経路など詳しい状況は調査中。

 31例目の女性は徳島市の老人ホーム「ケアハウスエルベ」に入所しており、この施設では他に入所者の80代女性1人の感染も確認された。

 第5管区海上保安本部(神戸市)によると、感染者13人のうち42、43例目の50代男性2人は徳島海上保安部の巡視船乗組員で、市民との接触機会は少ない。

 13人はいずれも軽症もしくは無症状。家族や親戚、友人、同僚ら濃厚接触者は約40人で、このうち3人は既に検査を受けて陰性が確認された。

 県は5日夜、コロナ対策の専門家会議を県庁で開催。クラスターの目安とされる「感染者5人以上」「施設内で感染した可能性が高い」に基づき、発生したと判断した。また、「直近1週間の新規感染者数10人以上」かつ「感染経路不明者5人以上」とする、とくしまアラートの感染拡大注意の発動基準に達したことを確認した。県庁などのライトアップを黄からオレンジ色に変え、県民や事業者に対しては感染拡大エリアへの訪問の自粛や、帰省する親戚・友人の体調確認、従業員の検温などを求める。

 飯泉嘉門知事は会見で「市中感染が起きていると断定する段階ではないが、常に起こり得るとして注意してほしい」と呼び掛けた。

 県はこのほか、県内13例目の感染者となった小松島市の60代男性が4日、県内の感染症指定医療機関を退院したと発表した。