特別展で展示される新形三十六怪撰の「皿やしきお菊の霊」(徳島城博物館提供)

特別展で展示される新形三十六怪撰の「皿やしきお菊の霊」(徳島城博物館提供)

 徳島市の徳島城博物館は、10月21日~11月19日に開く特別展「幽霊―美と醜の物語」に合わせ、幽霊を描いた絵を一般公募する「あなたの幽霊画コンテスト」を行う。イメージを膨らませながら思い思いに描き、幽霊画への興味を深めてもらうのが狙いで、同館が絵画コンテストを実施するのは初めて。

 特別展は、幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師・月岡芳年が幽霊や妖怪を描いた「新形三十六怪撰」(目録を含め37点)をはじめ、近世以降の幽霊画を紹介。皿屋敷や四谷怪談などを題材にした作品が並ぶ。

 コンテストでは、一般的な幽霊像にとらわれることなく自由に描き起こしてもらい、応募作品を館内に展示して、昔の人が描いた幽霊との違いなどを見て楽しんでもらう。

 桑野あさひ学芸員は「幽霊はほとんどの人が見たことはないが、形として描かれてきた。実体のないものを描くのは面白いと思うので、ぜひ挑戦してほしい」と応募を呼び掛けている。

 作品は、大きさが38センチ×54センチ以内で、縦横や画材は自由。応募作品は10月26日以降、館内に展示する。応募者多数の場合は小学生の部と一般の部(中学生以上)に分けて選考を行い、グランプリなどを決める。締め切りは10月21日必着。問い合わせは同館<電088(656)2525>。