お墓の清掃を行う墓参り代行業者。新型コロナウイルスの影響で、県外からの新規依頼が増えている=鳴門市内の霊園

 新型コロナウイルスの感染拡大で、お盆の帰省自粛が広がる中、墓参りの代行サービスが注目されている。徳島県内の代行業者には県外在住者からの新規依頼がじわりと増えており、「帰省できない方のお役に立ちたい」と墓の清掃に汗を流している。

 2017年に墓参り代行サービス「墓っちゃん」を始めた墓石製造販売のハマダ石材(鳴門市大麻町桧)には、7月半ばから東京や岡山、大阪などから問い合わせが増えた。代行は8月上旬ごろに実施しており、今夏の依頼は22件で、前年比7件の増。新規は10件で、うち7件が県外在住者からの依頼という。

 濵田雅善社長(58)は「例年は新規が2、3件程度なので今年は多い」と驚く。「本来は自分で墓参りして近況報告などもしたいだろう。代わりに心を込めてお参りさせてもらう」

 藍住町出身で東京都在住の男性(53)は、毎年父の墓参りのために帰省していたが今年は断念した。「地元には高齢の母もいるので仕方がない。代わりに墓参りしてもらえて助かるし、安心できる」と初めてサービスを活用した。

 仏壇仏具製造販売のぶつだんのもり(小松島市)が実施している墓参り代行サービスにも、県内外から新規依頼が5件(うち県外4件)あった。例年お盆時期は新規依頼はなく、年間契約者の対応が中心となっている。

 同社では6日、帰省できない人や外出を控えている人に向けてオンラインで相談できるシステムを導入した。専門知識を持った仏事コーディネーターが、迎え火やお盆の飾り付けに関する相談、仏壇仏具の紹介などをチャットやビデオ通話で行う。将来的には墓参り代行サービスに取り入れることも検討している。

 岸本耕三社長(55)は「新型コロナで帰省できない人や外出を自粛している人らも本当は自分で墓参りしたいだろう。オンラインや代行が手助けになれば良い」と話した。