修復を終え、再び安置された聖観音坐像=徳島市の丈六寺

 徳島市丈六町丈領の丈六寺で27日、修復を終えて約2年ぶりに同寺の観音堂に戻った国指定重要文化財「聖観音坐像(しょうかんのんざぞう)」が台座の上に安置された。

 公益財団法人美術院(京都市)の仏師ら11人が機械を使って観音像を持ち上げ、元にあった位置に据えた。像を覆う白い布を取り除き、両腕や膝前のほか天衣などの装飾、持物(じもつ)などを一つ一つ丁寧に取り付けた。

 作業を見守った豊田靖匡(せいきょう)住職(70)は「無事に帰ってきて一安心した。一般公開ができるようになったら多くの人に拝んでもらいたい」と話した。

 観音像は高さ約3・1メートル。平安時代末期の作と伝えられる。表面の金箔(きんぱく)や漆が剝がれるなど傷みが激しかったため、奈良国立博物館(奈良市)内の工房で修復作業が行われた。丈六寺が現在行っている回廊の修復工事が終わり次第、法要を営んで一般公開される予定。