藍住町議会は27日、臨時会を開き、酒気帯び運転の疑いで県警に摘発された奥村晴明議長(68)=同町徳命、塗装業=が提出した議長辞職願を全会一致で許可した。奥村氏に対する議員辞職勧告の動議も提出され、全会一致で可決した。しかし、奥村氏は「信頼回復に向け、一議員として努力する」として、辞職しない意向を示した。

 臨時会では、退席した奥村氏を除く全15人で辞職願を許可した後、議長選が行われた。退任のあいさつに立った奥村氏は「不祥事を起こし、町民や議員の皆さんにご迷惑をお掛けして申し訳ない」と謝罪した上で「町民の信頼回復に向け、誠心誠意努力をしていきたい」と議員を続ける意向を明らかにした。

 これを受け、鳥海典昭氏が奥村氏に対する辞職勧告動議を提出。林茂、小川幸英両氏が賛成討論を行い、可決された。辞職勧告に法的拘束力はない。

 奥村氏は小休中、報道陣から進退について問われると「支持者と相談して考える。頭の中で整理ができていない」と述べるにとどまった。

 奥村氏は15日夜、町内で乗用車を酒気帯び運転し、県警に摘発された。