[上]野焼きされ、くすぶるもみ殻。周囲に監視する人はいない[下]野焼きが原因で延焼した竹やぶ。下草が燃え、消火活動が行われた=いずれも8月、吉野川市内

 県内で野焼きの119番が後を絶たない。枯れ草や稲わらなどを焼却処分していて通報されるケースが目立つ。徳島新聞のまとめでは、4~8月の通報は93件。うち52件で消火活動が行われ、残りは現場確認で終わっているが、中には燃え広がったケースもあり、消防関係者は焼却時の監視や消火準備の徹底を求めている。

 野焼きは廃棄物処理法で原則禁止されているが、農業を営むためのやむ得ない焼却や、庭先での軽微なたき火など一部が例外として認められている。

 だが、軽微な野焼きでも通行人が火災と勘違いしたり、近隣住民が煙を嫌がって通報したりすることがある。

 火災に発展することもある。6月には三好市三野町の市営墓園で墓参りの男性が刈り草を焼いていて燃え広がり、下草など約2400平方メートルを焼いた。

 4~8月に29件の通報があった徳島中央広域連合消防本部(吉野川市)によると、消火活動を行ったのは16件、現場確認で終わったのが13件。消火した事案の半数以上が、火の不始末で近くの枯れ草や竹やぶなどに延焼していた。

 米の収穫シーズンを終え、同本部管内の吉野川、阿波両市内の畑ではもみ殻の野焼きが目に付く。炎は見えなくても、長時間煙が出続けることが少なくない。吉野川市鴨島町の畑近くの自宅でいた80代の女性は「くすぶっているだけなので大丈夫。燃え広がる心配はない」と意に介さない。

 これに対し、消防本部は「強風でもみ殻が周囲に飛んで火種になる可能性はある。監視を怠らないでほしい」と注意を促している。