[上]祖谷芋のフライドポテトを売り出した中平さん(右)と藤堂さん=三好市西祖谷山村尾井ノ内の祖谷ふれあい公園[下]祖谷芋を収穫する中平さん=同市東祖谷久保

 徳島県三好市祖谷地区特産の「祖谷芋」を後世に残そうと、同市東祖谷出身の中平隆さん(36)=東みよし町加茂、建築業=らが同市西祖谷山村尾井ノ内の祖谷ふれあい公園にカフェを開き、祖谷芋のフライドポテトを販売している。栽培農家の減少に危機感を抱き、子どもたちに人気の形で提供して活路を見いだす考えだ。

 JA阿波みよし山城支店によると、祖谷芋はジャガイモの一種で「ほど芋」「ゴウシュイモ」とも呼ばれる。直径約3~5センチで煮崩れしにくく、ほんのりした甘味と、もちもちの食感が特徴。赤い皮と白っぽい皮のものがあり赤い皮の方は育てにくいが糖度は高めだ。

 高地に適し、祖谷の急傾斜地を中心に栽培されてきたが、高齢化で生産者は2011年の18軒から16年は13軒に減少。集荷量も11年の4・6トンから16年は1・7トンになった。

 中平さんは東祖谷中学校卒業まで東祖谷で過ごした。自宅の床下には芋を保存するスペースがあり、子どもの頃はよく、焼いた祖谷芋にみそを付けて食べていた。

 同市東祖谷久保の畑では祖母房子(ふさこ)さん(79)が自宅で食べる程度の祖谷芋を育てていた。中平さんは「栽培を続けないと、十数年後には食べられなくなってしまうのでは」と考え、10年から房子さんの畑で作り始めた。

 昨年冬、公園の管理会社社長藤堂(とうどう)竜也さん(34)=東みよし町加茂=に相談。公園に共同でカフェを開いて祖谷芋のフライドポテトを提供し、魅力を知ってもらうことにした。

 8月中旬に収穫した芋を使い、紙コップ入り(約100グラム)350円で販売している。地域の特産物を生かした新たなメニューも検討している。

 中平さんは「祖谷芋に興味を持ち、栽培に挑戦する若い人が出てきてくれたら」と期待している。

 営業時間は午前10時から午後4時まで。定休は火、木曜。問い合わせは、中平さんが経営する仲蔵農園<電090(8972)4711>。