鳴門市の徳島自動車道の路肩に止まっていたマイクロバスに大型トラックが追突し、高校生ら16人が死傷した事故で、県警高速隊は3日、死亡したバス運転手=当時(30)=を自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の疑いで、容疑者死亡のまま書類送検した。
送検容疑は、8月25日午後4時半ごろ、鳴門市大津町大幸の徳島道で、後続車に追突されることが予測できたのに、バスをサービスエリアなどの安全な場所ではなく路肩に止めた。停車後は警察や西日本高速道路に通報せず、故障していることを後続車に知らせる三角表示板を道路上に設置することも怠り、事故を引き起こしたとしている。
高速隊によると、バスのドライブレコーダーの解析で、バスはトラックに追突されるまでエンジンがかかっており、少なくとも路側帯にあるポールコーンよりも外側に移動することが可能だった。三角表示板はバスに載せていなかった。運転手が必要な注意義務を怠ったことが事故を招いた一因とみている。
事故では、バス運転手と乗客の富岡西高1年森下汐音(しおん)さん=当時(15)=が死亡。追突したトラック運転手菊池誉司(たかし)被告(50)=松山市南久米町=は、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で起訴された。