CFやグッズ購入による支援を呼び掛ける上田理事長(中)ら=徳島市の徳島の盲導犬を育てる会

 公益財団法人徳島の盲導犬を育てる会(徳島市)が、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う慈善イベントの相次ぐ中止で、運営資金の確保に頭を悩ませている。寄付金が収入の柱である上、近年は会員の減少による会費収入も落ち込んでいる。盲導犬の無償貸与など活動の継続に危機感を募らせており、クラウドファンディング(CF)を通じて協力を呼び掛けている。

 育てる会は、1匹当たり500万円以上といわれる盲導犬の育成支援や、候補犬(パピー)の医療費援助をはじめ、機関誌発行などの啓発に取り組んでいる。運営資金は主に寄付金で賄い、うち約4割を街頭募金やゴルフコンペ、マンドリン演奏会といったイベントを通じて集めているものの、今年は新型コロナの影響で開かれていない。

 個人や企業からの会費収入は、2005年度を境に減少が続いている。高齢化による個人の脱会が増えているのが主な要因で、19年度は05年度の3分の1にすぎないという。

 7月28日から10月11日まで、CFの仲介サイト「キャンプファイヤー」で寄付金を募っている。目標金額は300万円。盲導犬やパピーの育成支援、啓発活動などに充てる。

 このほか、徳島市内の事務局で販売しているミニクッションやバッグ、マスクなどオリジナルグッズの購入や、新規会員の入会を呼び掛けている。

 上田美治理事長(73)=北島町北村=は「イベントが中止になっても、盲導犬を必要とする人へのサポートをやめるわけにはいかない。多くの方の協力をお願いしたい」と話している。

 育てる会は1989年、盲導犬の普及を通じて視覚障害者の社会参加を進めようと結成された。これまでに盲導犬29匹を障害者に無償貸与し、71匹のパピーを育ててきた。現在、県内では3匹の盲導犬が活動している。