新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、徳島県内24市町村の小中学校が2020年度に予定している修学旅行の中止や予定変更に追われている。三好市とつるぎ町の計14校が中止を決め、阿南、上板など6市町の15校は21年度への延期を計画する。16市町村の117校は、年度内での実施に向け日程を見直している。旅行先の関西や沖縄で感染者が相次いで確認されているためで、今後の感染状況次第でさらに影響が広がりそうだ。

 8月中旬の市町村教委への取材によると、本年度の修学旅行は小学校166校のうち160校が京阪神方面などを訪問、中学校79校のうち76校が九州や沖縄などに向かい、それぞれ1~3泊の行程で計画していた。新型コロナの広がりを受け、年度当初に行う予定だった学校は軒並み秋以降の開催に変更。主に9月~来年3月で調整していた。

●中止

 収束が見通せない中、実施断念を選ぶ学校も出てきた。6年生が関西方面に行く予定だった三好市の13小学校と、3年生が沖縄に訪問する計画だったつるぎ町の半田中は取りやめた。市教委は「県内外で感染者が増加する状況から総合的に判断した」、半田中は「生徒の安全と健康を心配する保護者の意見が多かったため決断した」としている。

●来年度延期

 21年度への延期を検討するのは、阿南、阿波、美馬、三好の4市と板野、上板両町の計15中学校。いずれも2年生が対象のため、延期しても対応できるという。6月の沖縄行きを予定していた上板中は「いつ収束するか分からず、来年度にすることで子どもたちも安心して学習に取り組めると考えた」とする。

●年度内実施

 小松島や吉野川、神山、松茂、佐那河内など16市町村の89小学校と28中学校は、年度内に実施する方針。10~12月の日程が中心で、来年1~3月に設定する学校もある。

 徳島市の30小学校は10月以降に四国や京阪神に旅行し、15中学校は12月以降に九州、沖縄を訪れる。市教委は「キャンセル料が発生するぎりぎりまで調整を続けている」と説明する。

 都市部に比べて感染者数が少ない中四国を旅行先に選ぶのは、吉野川市や北島町など10市町村の41校。鳴門方面や三好市祖谷地区への1泊2日の計画を練る美波町の日和佐小は「県内で歴史や文化に触れられる点を考慮した」としている。

●検討中

 今も検討中の学校も多い。鳴門、美馬、勝浦、那賀など12市町の58小学校と32中学校は変更や中止も視野に協議を進める。今秋以降、13小学校が京阪神に向かい、6中学校は関西や九州に行く計画の鳴門市教委は「各校とも全国的な感染の動向が見通せないため、結論を得るに至っていない」と今後の状況を見守っている。

 県立高11校もコロナ禍で修学旅行見直し 東京行き取りやめも

 修学旅行の見直しは、高校でも進められている。徳島県立高校33校のうち、予定を改めるのは11校、今も検討しているのは15校に上る。主な訪問先となる東京都や北海道で感染の収束が見通せないのが理由。残る7校は、年明けに実施する予定としている。

 8月中旬、全日制32校と徳島中央高校(定時制昼間部)を対象に修学旅行について徳島新聞社がアンケートを実施した。

○計画見直し

 城南や城ノ内、城西、那賀、鳴門、池田など11校は「予定を見直して実施する」と回答し、このうち8校が11月~来年2月に北海道や関東方面などで計画している。穴吹、池田は行き先や日程等を調整しており、富岡東羽ノ浦校は来年度に延期する。

 6月の東京行きを11月に移した城ノ内は「今年3月時点で延期を決めたが、現状では再延期を検討している。何とか年度内に実施したい」としている。

 東京行きを予定していた学校の中には、感染リスクを考慮して北海道や北陸方面に変更するケースもある。

○検討中

 「検討中」としたのは、10月~来年2月に計画する城東、城北、小松島西、富岡西、海部、脇町など15校。10月に北海道を訪れる予定の城東は「保護者の意向や感染状況を見て判断する」とし、9月初旬に結論を出す。年度当初の計画では11月に東京、千葉へ行くとした海部は「状況は厳しい。生徒、保護者の意見も聞き、日程、行き先を検討する」と不安を隠せない。

○予定通り実施

 来年1、2月に北海道を訪れる徳島科学技術や小松島、板野、つるぎ、徳島中央など7校は「予定通り実施する」。吉野川は「感染拡大地域に該当せず、予防策を徹底すれば可能」、徳島科技は「現時点で変更はない。今後の状況を見て最終判断する」とした。