稚アユを放流する子どもたち=徳島市入田町の鮎喰川

 6月1日のアユ漁解禁を前に、鮎喰川と海部川で稚アユが放流された。

 鮎喰川では、徳島市の入田幼稚園の園児と入田小学校の1年生計19人が同市入田町春日の河川敷で約2千匹を放流した。

 児童らは、鮎喰川漁協の組合員が用意した体長10センチ前後の養殖稚アユをバケツに受け取って、次々と川へ放した。髙橋快斗君(6)は「大きく成長してほしい」と願っていた。

 鮎喰川漁協は、同市中島田町から神山町上分までの鮎喰川14カ所でも、約2万3千匹(750キロ)の稚アユを放流した。同漁協によると、今年は昨年より水量が多いため、天然アユの遡上は期待できるという。

 海部川では、海陽町の海部川漁協が上中流と支流の計34カ所に約40万匹を放流した。

 1月下旬から同町神野の漁協養殖場で育てた体長12~15センチの稚アユをトラックの水槽に入れ、組合員約15人が川沿いに運んだ。水槽に取り付けたホースで一気に放たれると、元気よく泳いでいた。

 稚アユは養殖期間が長めだったため、例年に比べて2センチほど大きい。2月ごろから天然のアユも遡上しており、土居雅明組合長(79)は「海部川は水深が浅くてアユが姿を見せやすいので、素人でも釣りやすい。楽しんでほしい」と話した。