徳島県警察本部

 徳島県警は7日、徳島板野署に届けられた落とし物の所有者を知る手掛かりがありながら十分な調査を怠ったため、所有者に現金9万5千円が戻らず、拾い主の手に渡ってしまう事案があったと明らかにした。所有者に同額を賠償し、既に和解している。この日の県議会総務委員会で報告した。

 県警によると、落とし物は手提げかばんで、北島町の商業施設で2月に見つかった。所有者が現れないまま保管期間の3カ月が過ぎ、県警は中身ごと拾った人に引き渡した。拾った人は、現金だけ取ってかばんを署内のごみ箱に捨てた。かばんはその後、清掃作業員が見つけて再び落とし物として届け出た。

 かばんにはスーパーのポイントカードが入っており、県警がよく調べていれば最初の保管期間内に所有者に戻せた可能性があった。かばんは返還できたものの、中に入っていた現金は拾った人の所有となったため戻せなかった。

 県議会総務委で質疑があり、県警の髙橋俊雄警務部理事官は「遺失者を特定するための調査を徹底していなかった。その点に過失があり、損害賠償の責任がある」などと説明した。