【右】映画「神山アローン」の一場面【左】長岡マイルさん

 徳島県佐那河内村在住の映像作家長岡マイルさん(38)の映画「神山アローン」が、第12回札幌国際短編映画祭(No Maps実行委主催)の最優秀ドキュメンタリー賞に選ばれた。長岡さんは優れた映画監督に贈られるフィルムメーカー部門の5人にも選出された。

 「神山アローン」は徳島県神山町の地元住民から「さっちゃん」と親しまれる美容師湊幸子さん(83)=同町神領=の半生を追った30分間のドキュメンタリー。明るい人柄からは想像できないほど波乱に満ちた体験をしており、娘を亡くした内面の孤独を描いた。

 長岡さんは、この作品がきっかけで徳島へ移住。初めて神山町を訪れた2010年に撮影を開始し、6年がかりで完成させた。散髪や墓参りをする湊さんの姿と共に、阿波踊りや秋祭りといった四季折々の風景も盛り込んだ。

 作曲家で音楽プロデューサーの戸田信子氏ら3人が審査。「フィクションのような作りで、映像の切り取り方が美しい」と高く評価された。

 長岡さんは「湊さんとの出会いが人生を変えた。神山での自分の集大成といえる。受賞を周囲の人たちが喜んでくれたことが何よりうれしい」と語った。

 札幌映画祭は、国内外から多くの作品が集まる国内最大級のイベント。今回は10月5~12日に札幌市であり、99カ国・地域から3524作の応募があった。