上勝町の葉っぱビジネス「彩(いろどり)」の生産者を育成する拠点となる「彩山」事業が19日、本格的にスタートした。同町福原の現地で記念の植栽式があり、関係者約40人が葉わさびの苗千株を植えた。
JA東とくしま・わさび部会の会員のほか、規格外の葉わさびを使った商品開発に協力している上勝小学校と城西高校アグリビジネス科の児童生徒らが出席。わさび部会の田村晋会長(54)=同町正木=に教わりながら、児童生徒が一株ずつ植えていった。
彩山事業は、勝浦川を挟んだ約30ヘクタールの杉山に、つまものとして出荷する桜やモミジなどを植え、彩農家を目指す移住者らの現場実習のフィールドとして使う。四季折々の景色を楽しめる観光拠点としても活用する。
本年度は、月ケ谷温泉近くの約0・5ヘクタールの開発を進め、勝浦川の両岸を結ぶつり橋を設置。売れ行きが好調な葉わさびの栽培も進める。12月ごろには、20種類ほどの樹木を植えた見本園も整備する。
彩の販売支援を行う第三セクター・いろどりの横石知二社長は「未来につながる彩山構想がいよいよ動き出した。町内外の人と一緒に面白い地域をつくっていきたい」と話した。