2008年に徳島県内の自治体では初めて議会基本条例を制定した北島町議会が、条例で年1回以上開催すると規定している町民への議会報告会を14年度以降開いていないことが、徳島新聞の取材で分かった。議会は各種団体の代表者らとの「意見交換会」に模様替えして開いていると説明するが、一般の町民を対象としておらず、条例の趣旨とかけ離れた状態になっている。自ら制定した条例に違反しているといえ、町民から批判の声が出そうだ。

 北島町議会の条例では、議会の説明責任を果たすとともに、町民の意見を聴取して議会運営の改善に努めるために、町民に対する議会報告会を少なくとも年1回以上開催するよう規定している。罰則はない。

 議員や議会事務局によると、条例が施行された09年度は、10年3月に町役場で初めての議会報告会が開かれ、40人が参加した。10、11、13各年度も年1回ずつ開催され、それぞれ32人、21人、28人が出席した。12年度は詳しい経緯は不明だが開かれなかった。

 参加者数が伸び悩み、顔触れが議員の支持者らに固定化していたことから、全議員が所属し報告会を開催してきた議会改革推進特別委員会が対応を検討。15年度からは各種団体との意見交換会に変えた。

 15年度は町商工会の理事役員、16年度は町立保育所の嘱託職員、17年度は町PTA連合会の役員を対象に、それぞれ開いた。参加者数は各回4~10人だった。

 議会改革推進特別委の歴代委員長によると、議員から条例違反を指摘する声は上がったことはないという。現在の武山光憲委員長も「意見交換会は報告会と同じ趣旨で開いており、ずっと継続しているという認識だった」と釈明する。

 しかし、意見交換会は不特定多数の町民が参加できない。今後の対応について武山委員長は「12月の町議会定例会で、条例の内容をどうするか検討したい」と話している。