玉野市出身の競輪選手・三宅伸さんが主演している第1話の一場面

阿波市出身の園都さん㊥が出演している第3話の一場面

新作映画の来年完成を目指す映画監督の蔦哲一朗さん

 三好市出身の映画監督蔦哲一朗さん(36)=東京都在住=が岡山県玉野市の玉野競輪を題材にした新作映画の製作に取り組んでいる。ジミー大西さんらお笑い芸人や競輪選手が出演しており、笑いあり、アクションありのオムニバス作品。8月中旬から玉野市内でロケを行い、10日余りで全ての撮影を終えた。現在は編集作業を進めており、来年4月の沖縄国際映画祭でのお披露目を目指す。

 蔦さんと河村匡(まさ)哉(や)さんが共同脚本を務めた。映画は各約25分の短編3話の構成で、市のシンボルである玉野競輪を巡る物語が展開する。

 第1話「美しき競輪」は玉野市出身の競輪選手・三宅伸さん(51)が出演し、引退間近のベテラン選手の哀愁を練習風景やレースシーンも交えて描く。第2話「渚(なぎさ)のバイセコー」は女性漁師が自転車で走る姿と共に、観光名所の渋川海岸や王子が岳など瀬戸内海の風光明(めい)媚(び)な風景を切り取った。第3話「氷と油」は元同級生3人と移住者の女性が織りなす恋愛模様をテーマにしている。

 蔦さんは「第1話のレースシーンは誘導用のバイクにカメラを取り付けて臨場感と迫力のある映像が撮れた」と振り返り、今回はアクションシーンにもこだわっている。

 出演はジミーさんをはじめ、「尼(あま)神(こう)インター」の渚さん、ゆりあんレトリィバァさんらお笑い芸人が中心。阿波市出身の女優でグラビアアイドルの園都さんも、第3話に重要な役で登場している。

 吉本興業が映画製作で地域活性化を図ろうと、2010年から全国各地で行っている取り組みの一環。現在改修中の玉野競輪場の22年リニューアルオープンに向けて若者を競輪場に呼び込もうと、玉野市が吉本興業と連携した。蔦さんは知人の吉本興業プロデューサーからオファーを受けて6月から準備を進めていた。

 作品は沖縄国際映画祭で披露した後、徳島国際映画祭や4K・VR徳島映画祭などでの上映も視野に入れている。

 蔦さんは「芸人や競輪選手といった普段は出会えない人たちと作り、これまで自作に少なかったユーモアがある映画になった。自分らしい淡々とした映像に笑いが融合したシュールな作品に仕上がるのでは」と話している。