インタビューに応える藤井聡太二冠=名古屋市の中日新聞社

藤井聡太さんが頼んだ勝負めし。キノコ抜きの冷やしきしめん御膳=愛知県豊橋市のホテルアークリッシュ豊橋

 第61期王位戦(徳島新聞社など主催)7番勝負で、史上最年少で二冠と八段昇段を達成した高校生棋士、藤井聡太新王位(18)=棋聖、愛知県瀬戸市=が、インタビューに応じた。あの一手、勝負めしを選んだ理由、そしてこれから・・・。頂点に至る道のりを振り返りつつ、若きスターの”今“をたっぷり掘り下げた。

 ―木村一基前王位との7番勝負は、初めての2日制。愛知県豊橋市であった第1局、初日の夜は眠れましたか。

 封じ手の後も結構読めそうな局面だったので、ある程度その先を考えたんですけど、結果的には午後11時くらいには寝られました。局面にかかわらず、ある程度しっかり寝ることが大事だと思っています。

 ―終局後の会見で「体力面で課題があった」とも。

 指している最中は気付きませんが、終わってから疲れを感じました。2日目は一日中終盤が続いている感じで、そういう経験が初めてだったので。

 ―シリーズを通して「勝負めし」も話題でしたね。

 メニューを数多く用意していただいて迷ったんですけど、せっかくなら地元の食材を使ったものをと思って選びました。

 ―第1局の冷やしきしめん御膳は「キノコ抜き」との注文でした。キノコはどうして苦手?

 食感です、はい。自分はシイタケとエノキとナメコくらいしか経験がないんですけど、多分その辺りがだめだったので、おそらくほかのキノコもだめかと。

 ―札幌市の第2局は、苦しい戦いでした。

 1日目の途中から自信のない局面が続き、2日目にはかなり厳しい形勢になって。ある程度相手にプレッシャーをかける形で頑張れればと思いました。

 ―第3局は神戸市の有馬温泉。木村前王位の封じ手は△2三歩でしたが、終局後の感想戦で、この局面では△2三銀の手があったと指摘しましたね。

 初日の封じ手の後、温泉に入っている途中で△2三銀に気付きました。それに対し、こちらからぱっとする対応が見えなくて。温泉に入っている場合じゃないと、そこから結構考えました。夜の12時くらいには寝られたと思いますが。

 ―結局、温泉は楽しめたのでしょうか。

 金泉(有馬温泉古来の鉄分と塩分を含んだ湯。銀泉もある)の方に入らせていただきました。結構色があるので、最初入るのに勇気が要ったんですけど(笑)。入っていると、結構肌触りも良くて、良いお湯だなと思いました。

 ―本シリーズは第1局がチャペル、第2局がホテル、第3局が温泉旅館、第4局が能舞台とバラエティー豊かでした。感想は。

 一局ごとに雰囲気が違う感じでしたが、どこも素晴らしい対局場を用意していただいて、その中で指せるのは幸せなことだなと思いました。

 ―木村前王位と戦って、どう感じましたか。

 受けと攻めどちらも力強いという印象が深まりました。第2局の中盤であえて自玉のコビン(王将の斜め前。ここをふさぐ駒がないと弱点になる)を開けた手など、こちらが気付かない手を指され、苦しめられる場面も多かったし、非常に勉強になりました。