今夏以上のにぎわいが戻った阿波おどり会館の阿波踊り公演=22日、徳島市新町橋2

 19~22日の4連休中、新型コロナウイルスの影響で客足が落ち込んでいた徳島県内の観光地には、今夏以上のにぎわいが戻った。関係者からは政府の観光支援事業「Go To トラベル」のさらなる後押しに期待する声が上がる半面、感染再拡大を不安視する意見も聞かれた。

 祖谷のかずら橋(三好市)はこの4日間、7月末の4連休の約2倍となる9984人が訪れた。20、21両日は待ち時間が1時間を超え、市まるごと三好観光戦略課は「頼みの訪日外国人旅行者がいない中、例年のお盆休みに匹敵するぐらいに盛況だった」と驚く。

 かずら橋近くのホテル秘境の湯は19~21日の3日間、満室になった。周辺を走る車の台数は通常のゴールデンウイークと変わらないほどに増え、担当者は「GoToの効果もあって四国外からの宿泊者が目立つようになった。上り調子のまま行楽シーズン本番を迎えたい」と期待する。

 観光遊歩道・渦の道(鳴門市)には4連休中、1万1666人が来場。7月の連休を4割以上上回り、昨年9月の3連休並みの水準に回復した。阿波おどり会館(徳島市)では、昼の阿波踊り4公演の来館者が7月の4連休より約3割増えた。感染対策で入場者数を制限しているとはいえ、満席の公演が複数回あった。

 徳島とくとくターミナル内の県物産館(松茂町)でも4連休中の売り上げは、前年同期の休日とほぼ同じだった。観光バスの停車はなかったものの、関西方面から帰省や旅行で訪れた自家用車の個人客が目立ったという。尾崎晴祥社長(72)は「まだまだ不安はあるが、5、6月と比べて休日は人の動きが出てきた。感染対策に気を配りながら誘客に取り組みたい」と語った。

 交通業界は需要回復が緩やかだ。徳島バス(徳島市)が4連休中に運行した京阪神方面行き高速バスの平均乗車率は約5割だった。担当者は「4月以降では最も好調で、連休とGoToの効果で移動が集中したのだろう。ただ、今後は長期休みもしばらくない。ワクチン開発など根本的な対策が講じられないと元通りになるのは難しいのでは」との厳しい見方を示した。