台風21号による強風で屋根が剥がれ落ちたガソリンスタンド=午前7時半ごろ、牟岐町川長

 台風21号の徳島県最接近から一夜明けた23日午前、県南部で倒木による集落の孤立や、強風で民家の屋根が飛ばされるなどの被害が明らかになった。

 海陽町では同日朝から町職員が道路状況を確認したところ、浅川、平井、小谷地区の計4カ所で倒木や土砂崩れが見つかり、48世帯91人が孤立状態となっていた。午前10時ごろまでに3カ所が通行できるようになったが、同11時現在、浅川地区の6世帯18人が依然として孤立している。

 牟岐町川長のガソリンスタンドでは22日午後5時ごろ、スチール製屋根(縦約13メートル、横約4メートル)が強風で?がれ落ちた。経営者によると、当時、利用客はおらず、従業員は事務所内にいたため、けが人はいなかった。同町内では、民家の屋根瓦やシャッター、車庫などの被害も相次いだ。

 つるぎ町木屋の町道貞光西端山線で路面が幅約5メートル、長さ約30メートルにわたって陥没し、一部通行止めになっている。復旧のめどは立っていない。
 四国電力徳島支店によると、午前11時時点で那賀町など5市町約1千戸で停電が続いている。

 空の便では、日本航空で東京線上下3便が欠航。全日空は東京線上り1便が欠航、上下2便の出発が遅れた。徳島と和歌山を結ぶ南海フェリーは終日欠航する。

 JR四国は線路点検などのため、各線で始発から運転を見合わせていたが、午前7時すぎから順次運転を再開。京阪神方面に向かう高速バスも午前7時すぎから順次運行を始めている。

 高速道路は神戸淡路鳴門自動車道の大鳴門橋などが通行止めとなったが、午前8時10分までに全て解除された。県道路整備課によると、午前11時時点で県管理の国道、県道27路線32カ所が全面通行止めとなっている。

 三好市西祖谷山村有瀬上地区15世帯25人への避難勧告が正午時点で継続中。各地で避難していた人は午前10時半までに、全員帰宅した。

 県教委によると、公立の小中学校と高校、特別支援学校のうち、8校が臨時休校、9校が授業の開始を遅らせた。

 台風21号は23日未明、静岡県の御前崎市付近に上陸し、関東を横断して東北の東海上へ抜けた。大雨や強風が続き、大阪で水没した車の中から女性の遺体が見つかるなど、これまでに5人が死亡した。