完成から約40年が経過して老朽化が進むとくぎんトモニアリーナ(市立体育館)=徳島市徳島町

 徳島市は2日、老朽化が進んでいる徳島町城内のとくぎんトモニアリーナ(市立体育館)を現地で建て替えずに、別の場所に新たな体育館を建設する方針を示した。市役所で開かれた新体育館建設に向けた整備検討会議(会長・佐竹昌之徳島大総合科学部准教授、委員9人)で、石井博教育長が明らかにした。建設時期は未定。

 石井教育長は、現体育館の利用者数が年間約45万人に上ることを挙げ、「建て替えの場合、2、3年は使えなくなるので市民には不便だ」と説明。現施設を使いながら他の場所で建設を進める方向性を示した。

 市は利便性が高い市有財産として中徳島町の旧動物園跡地と、大和町の県立東工業高校跡地(一部県有地を含む)の二つを候補地に挙げた。

 委員からは「子どもの利用を考えると駅から近い動物園跡地がいい」「駐車スペースの確保や交通の便から東工業高校跡地が適当」などと意見が分かれた。

 今後、施設規模や機能、候補地を含めた基本的な考え方をまとめ、2019年度までに市が策定する整備計画に反映させる。

 現体育館は鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積は5831平方メートル。バレーボールやバスケットボールができる競技場のほか、会議室や子育て支援ルームなどを備える。

 1978年の完成から約40年が経過して雨漏りなど設備の老朽化が著しいことに加え、観客席や駐車場の不足などが指摘されている。