徳島県は23日、2017年度の徳島県文化賞にパッチワークキルト作家の小栗加代子さん(72)=牟岐町川長=を選んだと発表した。パッチワークキルトの技術を磨き、県内の美術工芸の普及・発展に尽くしたことが評価された。優れた業績に将来性を加味して贈られる阿波文化創造賞は、徳島市出身の日本画家、芝康弘さん(47)=愛知県春日井市=に決まった。

 小栗さんは1981年に教室「小栗加代子パッチワークキルトスクエア」を設立。県内外の教室で200人以上の生徒を指導しながら、自らも意欲的に制作活動に励み、2004年にキルト作品として初めて日展で入選を果たした。作品展は30回以上開いている。

 代表作の一つは、牟岐町海の総合文化センターの緞帳(どんちょう)で幅16メートル、高さ5・5メートル。15年には同町の牟岐大島湾内にある世界最大級の「千年サンゴ」の保全を訴えた作品の制作に町民と共に取り組み、牟岐・出羽島アート展に出品した。藍染を使った「藍しじら織布」による作品づくりもライフワークで、阿波藍の魅力を国内外に発信し、本県文化芸術の振興に貢献した。

 芝さんは、徳島市の国府中学校から城北高校に進み、同校在学中に日本画家を志した。愛知県立芸術大大学院日本画科を修了後、現在は画家を本業としつつ、同大と愛知学院大で非常勤講師も務めている。

 03年以降15年連続で院展・春の院展に入選。13年の春の院展では奨励賞を受賞するなど高く評価されている。県の「文化芸術リーディングハイスクール」に指定されている名西高校で実技講習会を行うなど、県内の後進の指導にも協力している。

 小栗さんへの贈呈式は11月20日、芝さんは12月26日に県庁で行う。11月20~23日には徳島市のあわぎんホールで小栗さんの受賞を記念した作品展が開かれる。