“完全勝利”が反響を呼んだ『平凡な主婦 浮気に完全勝利する』(C)ワニブックス

 SNSにあふれる「浮気された」側の悲痛な叫び。それは、相手の愚痴やストレス発散だけにとどまらない。最近では、パートナーの浮気を見つけた後にどうふるまったか、自身の経験談を漫画にして公開する人が増えているようだ。「浮気の証拠集めに必要なものは?」「相手から賠償や示談書を取る方法」など、知っておきたい情報が満載な漫画の背景にあるのは、著者の「私の経験が誰かの役に立てば」という想いだった。現在進行形で傷付いている人はもちろん、今後の“もしも”に備える人からも支持を集めている話題の作品を紹介する。

【漫画】夫の浮気発見!その時主婦は…証拠を集めの裏技テクニックも

■”浮気された主婦”が描く実用漫画、「離婚の方法は、誰も教えてくれない」

 夫の浮気を知ってしまった主婦が、正々堂々と“完全勝利”をつかむまでのプロセスを1冊にまとめた『平凡な主婦 浮気に完全勝利する』(ワニブックス刊)には、著者の実体験を再現したコミックと、浮気された妻が有利に物事を進めるためのHOW TOをまとめた実用パートで構成されている。その具体的かつわかりやすい内容が、多くの読者から支持を集めているのだ。

 著者のSOMANさんは、夫の浮気を知った直後に、本を書くことを決めたという。有利に離婚を進めたいと、あらゆる情報を調べてみたが、出てくるのは文字が多くて分かりにくいものや、メンタル面をケアするものばかり。実用的な情報がシンプルにまとめられているものがなかったという。

 また、浮気の証拠の集め方や、探偵を雇った場合の料金、相手の女性から賠償や示談書を取る方法など、知らなかったことが山積みだったという。「浮気調査は初動が肝心、オロオロしているうちに時効になってしまうこともある」と、SOMANさんは語る。

 決して離婚するのが正解ではない。しかし、もし離婚する場合には、どんな方法が考えられそうか。今後の生活を豊かな気持ちで過ごすための知識として知っておきたい情報が、本作には詰まっている。

■「ハラハラ展開に目が離せない」モラハラ夫との“ドロ沼”離活ストーリー

 妊娠中に夫が浮気。そして夫は相手の女性を妊娠、中絶までさせていたことが発覚。さらには、相手の女性が堕胎手術当日に「つらい」と送ったLINEに対して、「パチンコしてるよ~」と会話が成立しない能天気なコメントを返信したという衝撃的な展開がInstagramで話題を呼んだのが、泥沼エッセイ漫画家・カコマツ(@kaco_ma_tsu)さんの漫画『離活のすべて』である。

 信じられないほどのモラハラ行為を繰り返す夫との決別に、調停、裁判まで大変な日々を過ごしたという。そんなエピソードが、同作には描かれている。とくに細かく描かれているのが、離婚調停委員とのやり取りだ。「中立の立場」であるはずの彼らだが、なかなか話がまとまらないと、「養育費や慰謝料は、相手の条件を受け入れなさい」とたびたび説得され、何度も心が折れそうになったという。

 その後、女性弁護士に依頼することになるが、漫画では経済面での負担を減らすために「法テラス」を利用した分割払いの方法なども記されている。困難な離婚までの道のりが、細かなエピソードとしてまとめられている。

 離婚には、金銭面だけでなくメンタル面でも相当なエネルギーが必要だ。それも、ワンオペ育児に追われながらとなれば、相当だろう。本作を発信すると、カコマツさんのもとには、同じように苦しんでいる読者から「勇気が湧きました」「私も離活を始めます」という声が続々と届いたという。「女性が生きやすい社会作りの一助になれば…」そんな作者の想いが込められている。

■妻が浮気!「サレ夫」目線を描く漫画、不倫する人の“あるある”ネタも満載

 妻に不倫された夫の逆襲劇が描かれた『サレタガワのブルー』は、集英社の女性向けアプリ『マンガMee』にて連載中。“不倫したくなくなるマンガ”と注目を集めている。

 主人公の暢は、年上妻の藍子にベタ惚れ。在宅ワークのかたわら家事を完璧にこなす、温厚なイケメン夫だ。しかし藍子は残業と称して、会社の上司・和正と逢瀬を重ねていた。やがてそれは和正の妻である主婦の梢も知るところとなり…。W不倫の代償の重さをえぐった内容だ。

 物語は創作だが、著者・セモトチカさんの知人男性がモデルとのこと。丁寧に取材を重ねて描かれた内容には、不倫中の2人が自撮りした裸体の画像をLINEで送りあったり、離婚してでも相手と一緒になりたい女性側と、家庭を壊す気はないという男性側の温度差がリアルに描かれていたりと、離婚あるあるネタが満載だ。

 とことんリアルにこだわった内容だが、とくに著者が留意したポイントは、不倫する2人を“美しく描かない”ことだという。決して不倫を許さない、そんな不倫された側の悲しみをテーマにしているだけあって、読者から共感の声が続々届いているという。

 今まさにパートナーの浮気に悩んでいる人は、こうした作品もきっと参考になるだろう。しかし、決して離婚することが正解ではないはず。外野の意見に惑わされず、自分の考えをしっかり持つことも忘れないでほしい。


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