徳島労働局が26日公表した県内の9月の正社員の有効求人倍率(原数値)は1・02倍となり、調査を始めた2004年11月以降の最高値を記録した。人手不足が続く中、人材の確保や定着を狙って、県内事業者が正社員の採用に積極的なためとみられる。正社員以外も含む有効求人倍率(季節調整値)も過去最高だった前月と同じ1・40倍で、高水準が続いている。
正社員の有効求人数は7879人、有効求職者数は7712人。有効求人倍率は前月の0・96倍を0・06ポイント上回った。1・00倍以上になるのは、1・00倍だった16年12月と17年1月以来8カ月ぶり。人手不足が続く社会福祉や建設関係の募集が多い。正社員の求人数は、新規求人数全体の46・7%を占め、前年同月比で4・1%増えている。
鈴木麻里子徳島労働局長は「事業者が会社に定着してもらおうと、アルバイトを正社員募集に切り替えるなど待遇を良くしようとしている」と話した。
正社員以外も含む有効求人倍率1・40は4、8月の過去最高に並んだ。有効求人数は1万7046人で、前月比5・0%増。徳島市のイオンモール徳島の開業を前に約400人の大口の求人があった前年同月の1万6508人と比べても3・3%上回った。新規求人数は6241人で前月比0・7%増。
有効求職者数は、前月比0・8%増の1万1912人。前年同月比では1・4%減で、56カ月連続で前年同月を下回った。新規求職者数は前月比4・2%増の2738人。
地域別の有効求人倍率(原数値)は、県央(徳島、鳴門、吉野川、小松島出張所)で1・50倍、県西(美馬、三好)1・26倍、県南(阿南、牟岐出張所)1・10倍。県央と県西で前月より高かった。