青石と木を組み合わせた作品制作に取り組んでいるメルヴェさん=神山町神領

 芸術家を神山町に招いて滞在制作してもらう「神山アーティスト・イン・レジデンス(KAIR)」で、南アフリカの芸術家、ストレイダム・ファン・ダ・メルヴェさん(56)が2003年以来、14年ぶりに町を訪れている。「神山と再会できたことに感謝している」と喜び、新作に励む。今年のKAIRには他に3人が参加しており、29日から作品の展覧会が始まる。

 メルヴェさんは、KAIRの実行委員会が初めて実施した「リターンアーティストプログラム」に基づき、招待された。16日に神山入りし、同町神領の大粟山の一角に9個の青石を設置し、中心に空けた穴に苗木を植える作品作りに取り組んでいる。木の成長を見越した常設アートで、表現するのは「自然の中で経過していく時間」だ。

 他にも、こけむした枝や落ち葉を幾何学的に並べる作品など、約30点を同時に制作しており、スライドで上映する。

 14年前のKAIRでは、大粟山の山頂に青石を置く作品を手掛けた。

 米国やオランダなど世界各地で活動するメルヴェさんは「神山は自然とともに素晴らしい文化がある場所。できればまた訪れたい」と話している。

 他にKAIRに参加しているのは、メキシコのイヴァン・フアレスさん(45)、スペインのパブロ・メルカドさん(34)、神奈川県出身の渡辺望さん(32)で、4人の作品展覧会は11月5日まで。大粟山のほか、旧下分小学校や劇場寄井座など5カ所に、山林の樹木と丸太を組み合わせた大型インスタレーション(空間芸術)や、藍染を用いたポートレートなど6点が展示される。

 29日には作家と作品を見て回るアートツアーの開催を予定。悪天候時の対応はKAIRの公式サイトで通知する。問い合わせはKAIR実行委<電088(676)1178>。