国が地域ブランドとして保護する地理的表示保護制度(GI)の対象に認定された那賀町特産の木頭ゆずが31日、認定後初めて同町からフランスに向けて出荷された。
出荷されたのは、事前に検疫を受けた町内の畑で生産された3戸の計240キロ。この日は神戸植物防疫所坂出支所小松島出張所(小松島市)の職員2人が那賀町木頭和無田にあるJAアグリあなん(本店・阿南市)の木頭集出荷場を訪れ、ユズの果皮に虫が付いていないかなどを確認して消毒液に漬けた。
その後、JAアグリあなんの職員らが、GIマークのシールを貼った箱に詰めて出荷した。
ユズは関西国際空港での通関手続きを経てフランスのランジス市場に出される。国内の卸売価格は9個入り1000~1500円で、フランスの市場では1・5~2倍になる見通し。
町農業振興課によると、ユズは町内の約800戸が約160ヘクタールで生産している。欧州連合(EU)向けには、2014年度に約0・3トンを初輸出。16年度は約1・7トンに増えた。本年度は約3トンを見込んでいる。
EUがGIの有無を重視していることから、JAアグリあなんや生産者、那賀町などでつくる「木頭ゆず振興協議会」が2月に登録を申請。9月に県内で初めて登録された。
11月中に第2弾が出荷される。