直属の上司である教授からパワーハラスメントを受けたにもかかわらず適切な措置を取らなかったため、うつ病を発症したとして、徳島大の男性准教授が同大を相手取り、慰謝料など330万円の損害賠償を求めて徳島地裁に提訴したことが1日、分かった。

 訴状によると、2012年2月、准教授は、教授が推薦した他部署への異動打診を断ったことをきっかけにパワハラを受けるようになった。「あんたは非常識だ。早く職を探して出ていけ」などと大声で怒鳴られるなどしたため大学に相談したが、パワハラは認められず、教授を厳重注意処分しただけの不十分な対応に終わったなどとしている。

 准教授は、教授の一連の不法行為に対し、大学側が職場環境を保全するための適切な措置を取らなかったことで精神的苦痛を被り、うつ病になったと主張している。

 徳島大総務課は「係争中なのでコメントは差し控えたい」としている。