古庄さんが作った藍染のまわしを締めた東洋大相撲部員=東京都文京区の同大(同部提供)

 「現代の名工」に選ばれている藍染師古庄紀治(としはる)さん(70)=徳島市佐古七番町=が、日本古来の技法「天然灰汁(あく)発酵建て」で染め上げた藍染のまわし10本を作った。強豪の東洋大相撲部に贈られ、4、5両日に堺市で開かれる全国学生相撲選手権大会で部員が着用する。徳島の誇る藍が、大会連覇を目指す部員たちを後押しする。

 古庄さんは東洋大OBの山内勝英さん(68)=徳島市籠屋町2、会社経営=から依頼を受けた。

 同大の運動部は、ユニホームの色に鉄紺が使われている。徳島経済同友会の幹事でもある山内さんは「藍染を使ってもらえれば、阿波藍のPRにもなる」と思い立ち、それまで白だった相撲部のまわしの色を変えてはどうかと部に持ち掛けた。

 古庄さんは「きつく編み込まれているまわしを染められるかが心配で」一度は山内さんの依頼を断ったものの、熱心に頼まれて引き受けた。

 まわしは1枚が長さ約8メートル、重さ約5キロ。ぬれるとさらに重くなるため、作業には時間を要し、完成までに3カ月かかった。費用約100万円は全て山内さんが負担した。

 山内さんは「徳島は今、阿波藍のPRに力を入れており、母校で何か発信できるものはないかと考えた。我ながら最高のアイデアだと思う。これで優勝でもしてくれたら言うことなし」と話している。

 東洋大相撲部は、御嶽海関や元関脇玉乃島の放駒親方ら幕内力士を多数輩出している学生相撲の強豪。選手権大会では前回、団体戦を制しており、今大会も優勝候補に挙げられている。