ドラマ「半沢直樹」の最終回を迎えた9月27日、久しぶりにマラソン大会に出場しました。兵庫県の神戸ワイナリー(農業公園)で開かれた「秋のたまねぎ健康RUN2020」。2月の京都マラソン以来、7カ月ぶりの実践です。

ブドウ畑や木々に囲まれたコース=兵庫県の神戸ワイナリー

 新型コロナウイルスの影響を受け、自治体主催の大会は依然として中止・延期が続いていますが、民間団体などは感染防止策を講じながら少しずつ催しています。コロナ禍でも市民ランナーに活躍の場を提供してくれることに感謝です。

開放的な空間で心地良く走れます

 エントリーしたのは30キロの部で、約70人が参加。神戸ワイナリー内のブドウ畑沿いなど自然に囲まれた1周1・3キロを23周します。下り坂と上り坂がそれぞれ数百メートルあり、想像以上に険しいコースでした。

 制限時間は3時間半。完走が目標です。ただエントリー時から不安いっぱいでした。これまでのタイムから考えると、普通に達成できると思うのですが、周回コースは大の苦手。心の中の“リトル(矢)”が出現するのは明らかです。いかに心が折れず走れるかが試されます。

 密にならずスタートしたりとか、マスク着用のランナーが多かったりとか、感染対策関連の話は置いときます。皆さん、しっかりと守っています。そこに不安はありません。

 完走プランは、キロ6分のスピードで走り始め、10キロ以降はキロ7分、20キロ以降はキロ8分という超安全運転で、制限時間をフルに活用して楽しませていただこうと。しかし、スタート地点から間もなく胃痛。「朝食が消化できてないのかな。走ってたら治まるだろう」と思っていたけど、5キロを超えても強い違和感を感じたままでした。しかも上り坂がきついし、日差しも強いし。ペースを計測していた時計も調子が悪く、なかなか過酷な環境。弱音のオンパレードです。

かかしもランナーを応援してくれます

 10キロのタイムは約1時間。予定通りですが、体力とメンタルは風前のともしびです。一緒に参加した友人が少しずつ離れていきます。「どうぞお先に」。スピードは徐々に落ちてもとりあえず走ってさえいれば、完走だけはできそうと思っていた13周目(17キロ過ぎ)の上りで、ふくらはぎがつりました。

 とりあえずストレッチをして歩きながら治そうと試みましたが、下り坂で刺激が入り、再び上り坂を迎えると、足が動かせなくなりました。一歩踏み出してはつり、一歩踏み出してはつり・・・。少し昔、フルマラソンでスタート地点から暴走していたときに味わっていた感覚です。

意外に険しい上り坂。ギブアップです

 「お・し・ま・い・death!」とリトル(矢)。笑ってしまいました。この状況で完走できる方法を考えましたが、残り10キロ程度をキロ7分。もう無理です。あと6~7回は上り坂にアタックしないといけないので、踏ん張る脚力も気力もありません。完全に心が折れました。

 とぼとぼ歩いていると、友人が1周差を着けて現れました。「後は託した・・・」。そう告げようとしたとき、友人も足を止めました。負のスパイラル。マラソンあるあるです。

 レース名に健康RUNとあります。「このまま無理をすれば、健康を害するのではないか? レースの趣旨に合わないのではないか?」などと無茶苦茶な言い訳をリトル(矢)と考え、20キロ地点で人生初のリタイアを選択しました。

 7カ月ぶりの大会出場だったのに情けない結末を迎えました。今になって若干後悔はあります。夏場も走ってはいましたが、追い込んだ練習は皆無で、ほとんどゆったりとしたペースでのんびり。30キロを走るという覚悟も足りなかったのでしょう。まあ反省はたくさんありますが、一つの苦い経験として大事にしたいと思います。

 12月下旬にも神戸ワイナリーを舞台にした大会があります。この借りは「倍返しだ」と大見得を切りたいのは山々ですが、そんなにうまくいきません。とりあえずリタイアが癖付かないよう、心の修行も頑張ります。(矢)