徳島大学常三島キャンパス

 学生14人が新型コロナウイルスに感染した徳島大で、感染者ではない学生がアルバイト先から出勤を拒否されたり、飲食店への入店を断られたりしていたことが、大学が学生を対象に実施したアンケートで分かった。野地澄晴学長らが27日の定例記者会見で明らかにした。感染者らに対する差別や偏見は全国的に問題となっており、大学は「差別的な扱いや誹謗(ひぼう)中傷はやめてもらいたい」と呼び掛けている。

 大学によると、学生の感染が発覚後、常三島キャンパスに通う総合科学部の全学生約800人を対象に、近況などを問うアンケートをオンラインで実施した。

 約200人から回答があり、「アルバイト先から『来なくていい』と言われた」「飲食店で徳島大の学生だと分かると、入店を断られた」といった報告が二十数件あった。中には「大学で感染者が出たことをアルバイト先に相談し、しばらく休むことを決めた」という学生もいた。

 一方、大学にも「学生をアルバイトに行かせるな」「子どもが入居しているアパートに感染した学生は住んでいないのか」などという電話が、これまでに10件ほどかかっているという。

 アンケートでは「今後どうなるのか不安」などと心配の声が寄せられたため、総合科学部はホームページにストレスとの付き合い方や学内の相談窓口の情報を掲載している。

 会見で野地学長は「徳島大の学生が皆、感染しているような雰囲気があり、入店拒否などは非常につらい話だ。濃厚接触者と接触者はきちんと検査し、保健所の指導に従って対応している。今後、大学から感染が広がらないよう、万全の対策を取っていきたい」と述べた。

 同大では16日から20日にかけて学生14人の感染が判明した。全員が入院し、26日までに9人が退院。28日に1人が退院予定で、他の4人は退院日を調整している。濃厚接触者と接触者に当たる大学関係者81人が24日までにPCR検査を受け、全員の陰性が確認されている。