三好市西祖谷山村で国土交通省が計画している車の自動運転の実証実験を具体的に進めるため、地元の行政機関や観光施設などが地域協議会を設立した。13日に三好市役所分庁舎で会合を開き、詳細なルート<図参照>や運行期間を決めた。実験開始は12月の見通し。近く地元説明会を開き乗車を希望するモニターを募る。
実証実験は、西祖谷山村尾井ノ内の「ホテル秘境の湯」と同村今久保のイベント広場「かずら橋夢舞台」の間で行う。片道約3・6キロのルートで、道の駅「にしいや」や祖谷ふれあい公園、祖谷のかずら橋を周遊する。
運行時間は午前9時から午後4時までとし、7日間走らせる。モニター計140人に乗車してもらう。
実験に使う車はワンボックス型の乗用車。1回の運行で乗車できるモニターは2人で、不測の事態に備えて運転席にはドライバーが同乗する。
協議会は県や三好市、県警、ルート上の観光施設、大学教授など13団体・個人で構成。この日は協議会の事務局となっている国交省徳島河川国道事務所の職員が、実験の計画案を説明した。
自動運転の実証実験は中山間地で高齢者の交通手段を確保することや観光客に周遊を促すことが目的。全国13カ所で実施し、安全性や採算性を検証する。