板東俘虜収容所関係資料の美術史的な側面を紹介する展示に見入る来場者=鳴門市大麻町の市ドイツ館

 鳴門市大麻町の市ドイツ館で6日、ベートーベン生誕250周年を記念した企画展「世紀末芸術と『板東俘虜(ふりょ)収容所関係資料』の歴史的側面」が始まった。12月27日まで。

 収容所で開かれた演奏会のパンフレットや絵はがきといった資料約20点のほか、画家グスタフ・クリムトを中心としたウィーン分離派との関係などを紹介するパネル14枚を展示。市松模様や唐草模様、浮世絵に通じる構図など日本文化の影響についても解説している。

 文化勲章を受章している美術史家の高階秀爾東京大名誉教授が、第九初演時のパンフレットについて「ベートーベン像に勝利や名誉を意味するリースを添えることで、苦悩を超えた喜びを表現している」などと解説する講演映像(長編45分、短編1分半)も上映している。

 大阪府から友人と来ていた鳥居澄子さん(70)は「収容所で美術的な活動まで行われていたと初めて知り、驚いた」と話した。

 先着2千人の来場者には、大麻町板東地区のPRキャラクター「フロイデ君」がプリントされたマスクをプレゼントする。