東みよし町加茂のダンス教室「スタジオFUN」に通う女性たちが20日、高知市の「長宗我部まつり」に出演し、土佐の戦国大名長宗我部元親をイメージしたよさこい踊りを披露する。阿波を拠点に畿内を制した戦国武将三好長慶の顕彰活動に熱心なスタジオの土井逸子代表(58)=同町加茂=が、主催者からの協力要請に応えた。三好氏を事実上滅ぼした土佐勢に塩を送った格好ながら、土井さんは「恩讐を超えて力を合わせ、四国の戦国大名PRに一役買いたい」と意気込んでいる。
まつりは高知市長浜の若宮八幡宮であり、スタジオに通う30~60代の23人がチーム「土佐長宗我部~鯨波~よさこい」として出演。戦国武将のように荒々しい鯨波(大波)を表現したジャンプや、刀を振り下ろす動作などを取り入れたダンスを披露する。
主催団体の一つ「長宗我部ファンクラブ」が、共通の知人を介して打診した。土井代表は「三好氏も、長宗我部氏も全国的な知名度は劣る。ダンスと絡め関心を高められたら」と快諾。本番に向けて週1、2回の練習に励んでいる。
長宗我部氏は、元親の代に土佐一国を統一し、阿波に攻め入った。長慶没後の1582年、三好氏の拠点・勝瑞(藍住町)で激突した「中富川の合戦」に勝ち、阿波をほぼ制覇。この敗退を機に三好氏は勢力を急速に衰えさせており、両家は因縁深い間柄だ。
まつりでは武者行列や剣詩舞などが行われ、土井さんらの出演は午後1時55分から。無料。問い合わせは若宮八幡宮<電088(841)2464>。