徳島県発注の公共工事を巡り、県が実施する立ち入り調査の予定を受注業者に事前に漏らしたとして、県警は27日、地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで、県南部県民局県土整備部の男性課長補佐(56)を書類送検した。県警の事情聴取に、男性課長補佐は容疑を認めているという。

 送検容疑は、2016年2月中旬、自身の携帯電話から、徳島市内の建設会社社長の携帯電話に「本日調査予定」との内容のメールを送信し、県が抜き打ちで行う立ち入り調査の予定を漏えいしたとしている。同社は、県が発注した徳島市国府町の河川工事を請け負っていた。

 課長補佐は当時、立ち入り調査の担当者ではなかったが、徳島市内の工事を所管する県東部県土整備局で河川・砂防担当の課長補佐を務めていた。

 関係者によると、課長補佐は同社幹部と親戚関係にあり、10年以上前にこの幹部から社長を紹介された。これをきっかけに、社長と連絡を取り合う仲になっていたとみられる。

 県によると、立ち入り調査は、工事の現場代理人が常駐しているかどうかなどを確認するために抜き打ちで行うと、内部規定で定めている。

 今回の情報漏えいの疑いは、県警が今年5月に摘発した北井上西部土地改良区(同市国府町)を巡る土地改良法違反(贈収賄)事件を捜査する中で浮上。県警は、課長補佐から複数回にわたって任意で事情聴取するなどして、捜査を進めていた。