徳島県発注の河川工事を受注した徳島市の建設会社に、県が実施する立ち入り調査の予定を事前に漏らしたとして、地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで県警に書類送検された県南部県民局県土整備部の男性課長補佐(56)が、この業者から長年、中元や歳暮などを受け取っていたことが28日、関係者への取材で分かった。県公務員倫理条例に抵触する疑いがあり、県が事実関係を調べている。

 関係者によると、課長補佐は10年ほど前から、県の調査予定を漏えいしていた建設会社から中元や歳暮を受け取っていたとみられる。少なくとも昨年12月まで受け取っており、近年は「カツオのたたき」など5千~6千円程度の品が贈られていた。

 課長補佐が徳島土木事務所(当時)の係長をしていた2005年ごろには、同社側から飲食の接待を受けたり、数万~10万円程度の現金を受け取ったりすることもあったという。

 課長補佐は見返りに、県職員として知り得た情報を同社社長にメールで送っていた。贈収賄事件の公訴時効(贈賄が3年、収賄が5年)は既に成立しているが、飲食の接待を受けていた05年ごろには、工事発注で便宜を図ることもあったようだ。

 県公務員倫理条例は、利害関係者からの金銭や物品の受け取りを禁止し、違反者は懲戒処分の対象になる。県は課長補佐から事情を聴くなどして調査している。

 課長補佐は27日に書類送検された。送検容疑は、16年2月中旬、自身の携帯電話から、同社社長の携帯電話に「本日調査予定」との内容のメールを送信し、県が抜き打ちで行う立ち入り調査の予定を漏えいしたとしている。