水平線の上に姿を現した「だるま朝日」。左に浮いて見えるのは和歌山県の沿岸部=午前6時51分、徳島市のマリンピア沖洲から

水平線の上に姿を現した「だるま朝日」。左に浮いて見えるのは和歌山県の沿岸部=午前6時51分、徳島市のマリンピア沖洲から

 徳島県内は2日朝、放射冷却の影響などで厳しい冷え込みとなり、徳島市の沖合に蜃気楼(しんきろう)の一種「だるま朝日」が姿を見せた。

 大気と海水の温度差が大きいときに海面から立ち上る水蒸気で光が屈折し、二つの太陽がつながったように見える現象で、東の空が晴れた寒い朝に見られることが多い。

 同市のマリンピア沖洲からは、だるま朝日の出現とともに和歌山県の沿岸部が「浮島現象」で海面に浮かんだように見え、幻想的な風景に。早朝から待ち構えていた写真愛好家らが盛んにシャッターを切っていた。

 徳島地方気象谷によると、徳島市の朝の最低気温は5・1度で、平年を1・7度下回った。那賀町木頭出原では氷点下1・4度(平年1・6度)、三好市池田町では氷点下1・2度(3・0度)と、いずれも今季最低を記録した。3日朝も厳しい冷え込みとなる見通し。