徳島家裁

 徳島家裁は1日、2013年に検察官送致(逆送)と決定していた自動車運転過失傷害事件について、事件記録の検察への送致を約7年間放置していたと発表した。この結果、事件の加害者で当時19歳だった女性の処分決定が遅れた。事件は発生から5年が経過し公訴時効を迎えていたため、11月に送致された女性は不起訴となった。事件記録は記録庫から発見されており、家裁は「(事件の送致を)誰がどのように担当していたのか不明」としている。

 家裁総務課や徳島地検によると、事件は13年7月5日に徳島市内で発生。女性が軽乗用車で交差点を右折していたところ、横断歩道上で自転車に乗っていた別の女性が驚いて転倒し、全治約1週間のけがを負った。

 少年法では、処分決定前に加害者本人が20歳以上と分かった場合、検察官に送致しなければならない。事件は8月6日に地検から家裁に送致され、女性が審理中に20歳になったため、家裁は12日付で検察官送致を決定したが、事件記録は記録庫に放置された。

 20年10月8日、家裁の職員が保存期間の終了した裁判記録を処分するため、記録庫で整理作業をしていたところ、事件記録を発見。11月13日に検察官送致し、女性や被害者らに事情を説明した。地検は25日付で不起訴処分とした。

 1日、地検の花輪一義次席検事は、送致に遅れがなかったと仮定して「過失が軽微で、被害者のけがも軽い。一般論では、起訴猶予(不起訴)になった可能性が高い」と話した。

 家裁は関係者の処分について「事実関係を踏まえて適切に対応したい」としている。徳島地裁・家裁の齋藤正人所長は「誠に遺憾。職員に対する指導を徹底し、再発防止を図りたい」とコメントした。