佐那河内村の中心部を通る国道438号から離れた嵯峨地区は、自然あふれる嵯峨川が流れ、段々畑が広がる。日本料理店やまきストーブ店などもある穴場的スポットだ。徳島市内から車で30分ほどの場所にありながら、静かな山里のたたずまいを残す地区を巡った。

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桑原電気 まきストーブを販売

 嵯峨川沿いに県道を西に進むと、まきが軒先にうずたかく積み上げられ、煙突がある古民家が見える。まきストーブの販売と施工を手掛ける「桑原電気」だ。

まきストーブを販売する桑原さん=佐那河内村下荒瀬

 店内には、鋳物や鉄でできたアンティークなデザインのストーブが並ぶ。代表の桑原健一さん(62)は「ゆらめく炎を見ているだけでも楽しい気持ちになる。ストーブでパエリアや自家製ハムなどいろんな料理もできるんですよ」と笑顔を見せた。

 桑原電気は1957年に創業。桑原さんは高校を卒業後、父と一緒に電気や給排水設備工事などを担った。30年ほど前、父の死をきっかけに都会で脚光を浴びているまきストーブに可能性を感じ、主力商品として販売を始めた。

 燃料は、まきと木質固形燃料「ペレット」があり、店では両方使えるハイブリッドタイプを勧める。まきは手作業で炎を調節しなければならず、自動でストーブに供給される仕組みがあるペレットを併用すると、長時間の暖房も楽だという。

 2015年には、他の企業と共に神山町に協同組合を設立し、地域資源の木材を活用してまきやペレットを生産している。「まきストーブは、持続的な森づくりや地域づくりにつながるほか、災害時にも利用できる」と桑原さん。今後も良さを多くの人に伝え、普及に努める。

 不定休。問い合わせは桑原電気<電088(679)2005>。